2014年6月26日木曜日

国政選挙と弁護士

日本経済新聞社調べによりますと,1票の差は拡大し,
2倍以上の差が生じる選挙区が9区から14区になる見通しとのことです。

この2倍という表現は,曲者で,2倍(2人分)でなければいいという印象を受けてしまいます。
ですが,あなたの持っている票が0.6票で,隣の人が持っている票が1票だと言われた時,
果たしてそれは平等な選挙だと思うでしょうか?(ある先生の受け売りです。もっともその先生の理論は現在更に発展・進化していますが)

弁護士は自由と正義・平等を重んじなければなりません。
弁護士でありながらそれらを軽視することは許されないことです。

ところで,政治家だけではなく,弁護士にも選挙というものはあります。
地方ごとの単位会によって実情は様々ですが,色々な工夫がなされているようです。

以下,フィクションを含みます

弁護士になる場合,通常,司法試験と,司法研修所入所後の2回試験に合格する必要があります。
2回試験に関しては合格率が9割を超えるといわれていますが,それでも,あるいはそうであるからこそ結果発表は緊張するものです。
その2回試験を超えれば,その後,自分が選ばれるか選ばれないかということで緊張することからは開放されるのですが,弁護士会の選挙の当事者となった場合は話は別です。

ただ,メンツを重んじる弁護士にあって,落選することや,落選するのではないかという不安にさいなまれることは大問題です。
そこで,自分たちの派閥の弁護士が落選・落選するのではないかという不安を抱くことのないように,右も左もわからない状態の新人弁護士も含めて,派閥の各候補者に平等に人数をあてがい,誰一人落選することのないような対策をとるところもあるようです。
それまで面識など全くなくても,選挙の前に電話をして,私に入れてくれますよねという念押しを行い,また,選挙当日には,投票したことを派閥関係者に報告させるという仕組みを設け,投票しなかったのが誰であるかわかるようにすることで,反逆者が出ないようにするというプレッシャーをかけるというのは,人間心理に根差したもので,とても効果のあるものだと思います。


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